オークス予想

(自信度30%)

牝馬三冠の第二段。近年の傾向として、桜花賞から一気に距離が伸びるも、案外と桜花賞の上位組ですんなり決まることが多い。というのも、馬場の良いこともあいまって瞬発力勝負になることが多く、馬の絶対的スピード能力が反映されやすいのだ。距離不安のあった桜花賞馬の差し馬が猛然と追い込む姿はよく目にする。
では今年はどうか。低調なレベルに見受けられる今年の3歳牝馬路線の中で、桜花賞のレベルは決して高くない。未勝利勝ちから1ヶ月でGⅠホースとなったキストゥヘヴンにしても、フラワーCでの上がり3ハロンは3着のブルーメンBとわずか0.2違うだけ。今回の各馬を比較する上でこのブルーメンBは物差しになりやすい。
展開はどうか。逃げ馬は揃っている。が、なんとしても逃げたいアサヒライジングの鞍乗は善臣。無理をしてオーバーペースで飛ばすタイプではなく、決してスローはないにしてもハイペースの追い込み競馬となりうるかどうか。フサイチPも祐一が必死に抑えよう。土曜の競馬を見てもまだインコースはしっかり伸びている。
今回、本物がいて圧勝があるとすればカワカミプリンセスだろう。頭が高い走法でフットワークにもアラがあり、幼い面がまだ多くある。そのせいか出遅れやすい癖もある。が、そんな中で1頭際立った競馬っぷりを見せてきている。特にスイートピーSは圧巻。完全な前残りな競馬で逃げ切り体制に入ったヤマニンFをただ1頭外を回って次元の違う上がりで差し切ってみせた。最初出遅れて鞍乗が気合いをつけたせいでひっかかりそうなそぶりも見せたが、抑えればすぐに折り合っても見せた。距離もおそらく大丈夫だろう。まして鞍乗は本田。同厩舎のテイエムOで参戦した際は「自分のミスで負けた」とはっきりと言ってのけた。気合も入る。だが、その走法に不安もあるにはある。出遅れ癖があるともなれば間違いも起こりうる。圧勝があるとまで言ったがあえて対抗に留めた。
◎にニシノフジムスメ忘れな草賞の2分05秒0はあまりにも平凡。しかし、同日の桜花賞の最速上がりがキストゥHの34.9なら、スローな中で完璧な折り合いを見せ、最速の上がり35.1をマークしたこちらの方が、オークスを考えた場合はるかに評価できる。低調な今年の3歳牝馬。抜けた馬がいないならば、府中2400mへの適正がより重要になってくる。必要なのはキレではなく、ばてない脚なのだ。振り返れば新潟2歳SではショウナンTには力の違いを見せられたとはいえ、新潟の3〜4コーナーで中段からまくりかげんで上がっていき、普通はばてるところをメンバーNo2の上がりを見せて2着。とにかくバテない。枠も絶好。最近の藤田の乗り方を見ても、内の好位置でじっくりためて息の長い脚をフルに生かして乗ることだろう。好走確率はかなり高い。
対抗に上記のカワカミP。このラインが大本線。三番手からが迷いどころだが、ニシノFと同枠のコイウタも同様のレースはできる。が、マイル路線を歩んできたこのフジキセキ産駒が果たして2400戦の今回、最後に脚が残っているかどうか。鞍乗のこわさを加味してもせいぜい抑え評価。三番手にアドマイヤK。デビューからオークスを目指してローテを組んだその意気込みは買える。今年まだ3戦目。切れないがばてないその脚も府中は合いそうだが、不安は距離適正と鞍乗武豊。よもやの後方一気を仕掛けた時は無残に消えるだろう。まあ、最近の鞍乗のレースぶりを見ていればおそらく大丈夫。調教もよし。ヤマトMは大外18番からのまくりはたしかに辛くも見える。だが前残りのフローラSをただ1頭外から追い込んだ脚に魅力もある。あとはスタミナのありそうなバテナイ脚をもったアサヒライジングまで。
ブルーメンBは今年デビューしてすでに6戦ではお釣りはない。ニシノFがこの馬に負けることはない。キストゥHにしてもただ切れる脚はこのレースにおいては不要。鞍乗の近走の不調ぶりも気がかり。フサイチPはなぜ人気なのかが不明。いずれも消し。


ニシノフジムスメ
カワカミプリンセス
アドマイヤキッス
コイウタ
アサヒライジング
ヤマトマリオン